ミャンマーで生まれ育ち、小学校4年生の時に来日、その後中学2年生の時にスカウトされ、芸能活動を開始。2020年、アジアから世界に発信するエンターテイナー“MORISAKI WIN”として7月1日に「パレード-PARADE」でメジャーデビュー。俳優としても様々な役を演じ活躍する中で、2018年に公開されたスティーヴン・スピルバーグ監督の新作「レディ・プレイヤー1」で主要キャストに抜擢され、ハリウッドデビューを果たす。2020年に映画「蜜蜂と遠雷」で第43回日本アカデミー賞新人俳優賞。近年の舞台主演作には、ミュージカル『SPY×FAMILY』、『ピピン』、『ジェイミー』、『ウエスト・サイド・ストーリー』Season2などがある。 ついに日本初演! 明日への一歩を踏み出す勇気をくれるミュージカル 2人の俳優によって、一幕では姉と弟の、二幕では母と息子の、すれ違う愛と絆が描き出されます。ジョンとジェン、それぞれの役をWキャスト、4バージョンの組み合わせで上演。 ~あらすじ~ [第一幕]
1985年、六歳の少女ジェン(新妻聖子/濱田めぐみ)の家に、ジョン(森崎ウィン/田代万里生)が生まれる。弟を温かく歓迎するジェンは、暴力を振るう父親から守り抜くことを誓い、ふたりは支え合いながら成長する。やがて大学進学をきっかけにNYに出たジェンと、家に残ったジョンは、徐々に心がすれ違っていく。そして、同時多発テロが発生。それは、イラク戦争勃発の引き金となり、ふたりの人生も大きく変えてしまうことになるのだった。 [第二幕]
2005年、ジェンは息子を授かり、弟にちなんでジョンと名付ける。弟の面影を重ねながら息子の世話をするジェンだが、当の本人は過保護な母親を少し疎ましく思うのだった。やがてジョンが大学への進学のために家を出ると決めた時、母子それぞれが、自らが抱える人生の問題と直面することになる。 お話をいただいた際は「2人ミュージカル(登場人物が2人だけ)」と聞いて、ぜひ挑戦してみたいと思いました。ミュージカルの出演は今回で5作品目になりますが、今まで経験した大規模なミュージカルとは違って、2人のみで物語を繰り広げられるところに魅力を感じています。そこに加え楽器の生演奏もピアノ、チェロ、パーカッションとシンプルなので、自分の実力以外に「頼れる場所」が無い。役者として試されることにプレッシャーもありますが、こういう機会が無いと成長できないと思うので、とてもワクワクしています。 台本を読んでいて、最初は「あれ、子役もいるのかな?」と思っていましたが、僕が演じるんだとすぐに気づきました(笑)。かなり振り幅のある役を演じるとともに、一幕と二幕では全くの別人であることが非常に面白いですし、やりがいに感じています。 今は稽古前なので、頭で考えても体を動かさなかったら出てこないものもあるのですが、今作品含め役作りにおいて気を付けているのは、声のレンジや自分の持つ音色の幅です。舞台や映像作品を経験して、昔に比べたら引き出しもちょっとずつ増えてきていると思うので。それを駆使しつつ、演じ分けていきたいです。 共演する皆さんがベテランの方々ばかりという点はもちろん、役者によって物語の読み解き方や演じ方が違うところは、きっと楽しめると思います。どれが正解という訳でも無いし、お客様にとっても好みが出てきたりするんじゃないかな。僕自身もとても楽しみです。 ジムに行って鍛えたり、運動は習慣的にしています。バッキバキになりたいというよりかは、太りやすい体質なので基礎代謝を上げるために筋肉は活性化させておきたい。食生活に関してはレタスとか、葉物を進んでとるようにしています。 チャーハンですね。昔から好きで家でもよく作っています。迷ったらチャーハン! パラパラ系のチャーハンが好みです。最近は自炊する機会も増えました。 今年はキャンプの代わりにゴルフのコースを回りました。ゴルフって、精神論だと思っています。毎回同じように出来る訳ではないし、その日のコンディションに左右される。それにもっと飛ばしたい! と自我や欲が芽生えると、その時点で全然飛ばなくなる。仕事にも似ていて、芝居で目立ちたいとか、欲を出した瞬間に魅力が無くなってしまう瞬間があると思います。 挑戦したいことはいっぱいあります。その中でも、やっぱり海外でミュージカルをやってみたい。ルーツがアジアになるので(森崎さんはミャンマー出身)、アジアの作品にも出たいし、自分の視野をもっと広げてオリジナルを見つけ、「森崎ウィンにしかできないこと」をどんどん増やしていきたいです。
【東京公演】2023年12月9日(土)~24日(日)よみうり大手町ホール 【音楽】 【歌詞】 【脚本】 【演出・翻訳・訳詞・ムーブメント】 【出演】 【企画製作】
撮影/梁瀬玉実~森崎ウィンさんプロフィール~
ミュージカル『ジョン&ジェン』
1985年から現代にかけてのアメリカを舞台に、親子や姉弟(きょうだい)という家族の関係性に焦点を当てた『ジョン&ジェン』。今作にかける意気込みを教えてください。
物語は二幕で構成されていて、なんと森崎さんは「5~18歳」の年齢層を演じるのだとか。
僕の場合、そんなにミュージカルの経験が無いからこそ出せるものがあると思うので、脚本を信じて作品に飛び込んでいきたいですね。演出家の市川(洋二郎)さんからも、「すごくピュアなウィン君をイメージしている」と言われたので、今日(取材日)は白シャツを着てきました(笑)。
ピュアな感じでとても素敵です。年齢幅はもちろん、一幕と二幕の演じ分けについてはどのようにお考えですか。
また今作品で言うと、事前に登場人物のバックボーン(背景)についてこうじゃないか、ああじゃないかと皆で妄想劇を繰り広げた機会があって、こういったステップは演じる上で非常に大切なことだと感じました。背景に思いを馳せるからこそ役に入り込めるし、何より舞台上で「間が生きる」と思います。
今回はWキャストということで、お客様は4通りの『ジョン&ジェン』を観ることができますが、楽しみ方のポイントとは。
特に「ジェン目線」で物語を観ると、自分を受け入れるきっかけや、家族に対する対峙の仕方、言葉のかけ方ひとつでも考えさせられるし、胸に響くと思うので、ぜひ劇場に足を運んでもらいたいです。素敵なクリスマスプレゼントになると思います! 僕が出ているので!(笑)
クリスマスシーズンにぜひ、大切な人と観てもらいたいですね。舞台以外にも多方面で活躍の場を広げている森崎さんですが、日頃の体力維持で気をつけていることはありますか。
健康には気をつかっているのですね。ゲン担ぎじゃないですけど、これを食べると元気が出る! といった、「元気飯」はありますか。
「お家時間」を楽しみつつも、プライベートではソロキャンプなどアウトドアもお好きだとか。
仕事も健康も楽しみながら取り組まれていますね。現在33歳の森崎さんですが、今後挑戦してみたいことを教えてください!
【大阪公演】2023年12月26日(火)~28日(木)新歌舞伎座
アンドリュー・リッパ
トム・グリーンウォルド
トム・グリーンウォルド、アンドリュー・リッパ
市川洋二郎
森崎ウィン
田代万里生(ジョン役Wキャスト)
新妻聖子
濱田めぐみ(ジェン役Wキャスト)
パルコ