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女優 シルビア・グラブさんインタビュー(2020年2月25日掲載)

ミュージカルの本場・アメリカで演劇を学び、20年以上も演劇界の第一線で活躍し続けているシルビア・グラブさん。4・5月公演の『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』では、華麗な歌声で物語を進行するナレーターを務めます。作品の見どころと、独自の健康法についてお話を伺いました。

ヘアメイク/タナベコウタ スタイリスト/ゴウダアツコ 撮影/牧野健人

ミュージカルの本場・アメリカで演劇を学び、20年以上も演劇界の第一線で活躍し続けているシルビア・グラブさん。4・5月公演の『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』では、華麗な歌声で物語を進行するナレーターを務めます。作品の見どころと、独自の健康法についてお話を伺いました。

今作は、旧約聖書『ジョセフの物語』がベースにあるのだとか。

そうですね。私も幼少期に聖書に触れる機会があったので、「そういえば、そんな物語を教わったな」と、記憶には残っています。
演出家のダレンさんは、「家族愛」と「許しあう心」が今作のテーマだと仰っていました。エンターテイメント性に富んでいながら、哲学的な要素も楽しく学べる作品になっています。ロックやポップなど、多彩なジャンルの音楽に合わせて舞台の雰囲気もガラッと変わります。

作中の曲は、『キャッツ』や『オペラ座の怪人』でも知られている、
巨匠・アンドリュー・ロイド=ウェバーの処女作です。

これまでも、ミュージカル界の巨匠と呼ばれる方の作品には多く出演してきました。でも、ロイド=ウェバー作品は今回が初めてなので、すごく楽しみです!
実際に曲を聴いてみると、確かに処女作ならではの粗削りな感じが聴き取れますね。この『ジョセフ』を経て、『キャッツ』 、『オペラ座の怪人』といった名作が生まれたんだなって納得しました。ミュージカル好きの人にとっては、彼の作品がどのような変遷を辿ってきたのか、その起源を知れると思います。

※『ジョセフ・アンド・アメージング・テクニカラー・ドリームコート』

今回のナレーター役は、すみれさんとのW(ダブル)キャストですね。

各公演日で、私とすみれさんが交互にステージへ上がります。
Wキャストは20年ほど前にも経験したことがあるんですけど、当時はわりと肩に力が入っていたと思いますね(笑)。絶対に比較されるし、「頑張るぞ!負けないぞ!」っていう競争心がとにかく前面に出ていました。
でも、今は2人で演じられることが純粋に楽しみ。Wキャストだからこそ、毎公演でガラッと印象を変えることができるし、お客さまにとっても新鮮で見ごたえのある作品になるかなって。

作品を通じて伝えたいメッセージはありますか?

夢や希望を持つことの大切さです。主人公のジョセフには大きな夢があって、その夢に向かって一生懸命努力する姿には感動を覚えると思います。
題材こそ大昔のものだけれど、夢や希望はいつの時代においても普遍的なもの。物語や設定が古いなんてことは関係なしに、大人から子どもまで楽しめる素晴らしい作品です。ぜひ、多くの方に観てもらいたいですね。

ミュージカル女優として、20年以上も第一線でご活躍されています。
日ごろの体調管理はどのようにされていますか?

ミュージカル女優って、すごく熱心にセルフケアする人もいれば、そうでない人もいて…私は後者なんですけど(笑)。というのも、あまり体調管理に気を取られすぎるのも、逆にストレスになってしまうんですよね。舞台後はみんなでお酒もよく飲むし、神経質になるよりも笑顔で楽しくやっている方が私は健康でいられるタイプかな。

お酒がお好きだそうで。

そうなんです(笑)。仕事の仲間とお酒を飲みながら話している瞬間が、一番楽しいですね!言い訳じゃないけど、私にとってお酒は公演後の“クールダウン”。2〜3時間もステージで歌ったり踊ったりしたあとに、そのまま真っすぐ帰ってもアドレナリンが出ちゃって眠れないんです。
だから、1日頑張った自分への労いも含めて、最後はお酒を飲んでリラックス。何より、舞台の外で皆とコミュニケーションをとることは大事ですから。

高齢者の方にもおすすめの健康法はありますか?

発声とストレッチですね。私はよく、立ってバンザイした状態から声を出しながら思いっきり脱力するのを繰り返します。床に座って脚を広げて…っていうキチッとしたやり方よりも、ウンと体がほぐれますよ!声もきれいに出す必要はなくて、ただ単に「ウァ~!」と出すのがコツです(笑)。

ご主人の高嶋政宏さんと、おしどり夫婦としても知られているシルビアさん。
プライベートではどのような過ごし方を?

予定が合えば、だいたい2人で食事に出かけています。最近、夫はグルメ系の番組に出ることも多いので、美味しいお店を沢山知っているんですよ!私も食べることは大好きなので、毎回喜んで着いて行きますね(笑)。
夫は、私の舞台には必ず来てくれます。作品によっては2〜3回見に来ることもあるし、舞台のあとは丁寧に感想を伝えてくれます。常に私の“一番のファン”でいてくれるので、そういう意味では、彼の存在がものすごく支えになっていますね。

今後、チャレンジしてみたいことは?

結局、私は舞台が大好きで一番の趣味だから、女優としての今の仕事を極めたい。新しい演出家、新しい劇場…まだまだ経験したいことが、たくさんあるんです。最近は、映画にも挑戦できたらいいなって思っています。
ただ、年齢とともに今と同じペースでは仕事もできなくなると思うので、プライベートでも何か新しい趣味は見つけたいかな(笑)。

まだまだアグレッシブに活動する姿を楽しみにしています。

これから先、膝や腰が痛くなることもあるんでしょうけど…そういう体力的な問題ともちゃんと向き合いたいなって。やっぱり、歳をとることを恐れたくないんです。
日本人は、良くも悪くも美意識が高いから、みんな実年齢を隠したりメイクを頑張ったりするじゃないですか。当然、いつまでも若くいたい気持ちはありますけど、私は素敵なシワは増やしていきたいなって思います。人が笑ったときのシワなんて、すごく素敵でしょ?

東京:
4月7日(火)~29日(水) 日生劇場

大阪:
5月14日(木)~18日(月) オリックス劇場

作曲:アンドリュー・ロイド=ウェバー
作詞:ティム・ライス
演出:ダレン・ヤップ
翻訳・訳詞:高橋亜子

出演:薮宏太(Hey! Say! JUMP)
すみれ/シルビア・グラブ(Wキャスト)
小西遼生 小浦一優(芋洗坂係長) 村井國夫 ほか

製作:松竹/シーエイティプロデュース
https://www.josephthemusical.jp/

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