『笑点』の司会でおなじみの春風亭昇太さん。モダンな要素と独自の解釈を取り入れた落語で新作・古典を問わず高い評価得る一方で、最近では俳優業、バンド活動、お城の研究と活躍の場を広げています。5月29日(日)からは『熱海五郎一座』シリーズに出演される昇太さんに、笑いあり、歌あり、ダンスあり、アクションありの舞台の見どころを伺います。
静岡県出身。1982年に落語家・春風亭柳昇に入門。89年にNHK新人演芸コンクール優秀賞、90年ににっかん飛切落語努力賞を受賞すると、92年に真打ちに昇進。2000年には独演会にて古典落語へ挑戦、その成果が認められ『第55回文化庁芸術祭(演芸部門)』大賞を受賞した。06年より日本テレビ『笑点』のレギュラーとして、お茶の間の人気者に。2019年に故・桂歌丸さんの後継として、司会に就任した。落語家以外にも俳優業や音楽活動など、ジャンルを越えて活躍をしている。
伊東四朗を座長とする演劇ユニット「伊東四朗一座」を起源とする劇団。2006年、同ユニット公演に伊東が参加できなかった際、三宅裕司を座長に「熱海五郎一座」として公演を執り行う。以来、毎年新作を上演している。
レギュラーメンバーに加え、公演ごとに様々なゲストを迎え、華やかなステージを展開。今回は、2013年以来の二回目の登場となる女優・浅野ゆう子と、新橋演舞場シリーズ初の男性ゲストである塚田僚一(A.B.C-Z)が参加し、舞台をより一層盛り上げる。
いろいろな笑いのプロが参加していることでしょうか。三宅(裕司)さんは演劇、リーダー(渡辺正行)やラサール(石井)さんはコント、そして落語家の私と。違ったジャンルの笑いが融合することで一筋縄ではいかない、にぎやかで楽しい舞台になっています。たくさんのかたが楽しみに待っていて、毎年5万人の方が来てくださいます。これだけの規模の喜劇はなかなかないから、やりがいもありますね。
あと、僕たちおっさんだらけでしょ?(笑) 年配者が作る笑いってなかなかないじゃないですか! 若い人が若い人に向けてお笑いをやるのが主流なわけで。そういう意味では、僕らは特別な存在にはなっているのかなと思っています。
今回は任侠ものということで、2つの組織が対立するんですけれども、僕はそこに刑事という立場で絡んでいきます。まだ台本をもらってないので分からないんですけれども、この刑事も一癖ありそうな雰囲気がしていて、ハチャメチャやれそうなので楽しみです。
ゲストで浅野ゆう子さんが参加してくださるので、すごく楽しみですね。浅野さんは笑いが好きで、稽古から本番までずっと熱心に取り組まれていて、とても刺激になりますね。A.B.C-Zの塚田(僚一)くんという若いパワーも入ってくれるので、若いファンの方もたくさんいらっしゃると思います。若いみなさんが僕たちの舞台にどんな反応を示すのかも楽しみです。
僕が若いっていうよりも、周りが年寄りなだけな気もしますが(笑)。
基本的にはストレスをためないようにしています。普段生活していると、例えばタクシーの運転手さんが不愛想だったとか、道ですっころんだとか、ちょっと嫌なことってあるでしょう? 私の場合は職業柄もあるんですが、心のどこかで「これはネタになるぞ」って思っている。落語家って、ちょっとくらい不幸な方が面白いんですよ。そうやって、自分の不幸を自分で笑っていると、ストレスはたまらないですね。
あまり自分のことを不幸だって思わないようにすることでしょうか。僕もすごく貧乏だった時代がありましたけど、そのころも自分のことを不幸だって思わないようにしていました。世界情勢はいろいろありますけど、時代単位で振り返ってみると、今ってすごく幸せな時代だと思うんです。だから、今この時代に生まれたことを楽しむって気持ちを持つのがいいんじゃないでしょうか。
とにかくよく寝る。少なくとも毎日7時間は絶対に寝るようにしていますね。
年明けに新型コロナに感染して自宅療養していたのですが、そもそもの原因は年末年始に忙しくてあまり寝られなかったせいじゃないかって思っています。
自宅療養って言ったって熱は36.7度しかなくて、もう元気でしかたがない。毎日ダンベル持って運動して、睡眠もたくさんとって、という生活をしていたら、肌ツヤまでよくなって。やっぱり睡眠って大事だなあと思いました。
色々なことにチャレンジしたいですね。そのために、「誘われたら断らない」ようにしています。以前、ラサールさんにボクシングジムに誘われたことがありまして。ボクシングなんて絶対に大変だろうと思っていたんですけど、行ってみたらこれが面白いのなんの。短い時間でたくさん汗をかいて、ストレス解消になりました。でもこんな楽しい体験だって、誘いを断っていたら味わえなかったわけで。
だから、みなさんもぜひ、色々チャレンジをしてほしいです。やる前から自分の頭で決めつけていちゃもったいない。頭の中で考えられることなんて、やっぱり限界がありますからね。
僕ね、若いころは落語なんてつまらないだろうって思っていたんです。でもたまたま機会があって聞いてみたら、すごく面白かった。もしあのとき、自分が凝り固まった考えのままで落語を聞かなかったらと考えたらすごく恐ろしい。だから、自分の頭だけで考えたことは信じない。とにかくやってみることです。
おっ、いきなり! 健康、健康……。
……はい。健康とかけまして、元気読本のような雑誌と解きます。
習慣(週刊)が大事でしょう。
なんかゴメン(笑)。
5月29日(日)~6月26日(日)新橋演舞場
【作】吉高寿男
【出演・構成・演出】三宅裕司
【出演】渡辺正行 ラサール石井 小倉久寛 春風亭昇太 東貴博(交互出演) 深沢邦之(交互出演) ほか
【ゲスト出演】浅野ゆう子 塚田僚一(A.B.C-Z)
【チケットに関するお問い合わせ先】
チケットホン松竹 0570-000-489
チケットWeb松竹 http://www1.ticket-web-shochiku.com/t/