連続テレビ小説『あまちゃん』ではコミカルな熱血教師、ドラマ『あなたの番です』では人情派刑事など、あらゆる個性を演じ分ける実力派俳優の皆川猿時さん。今回出演する『おどる夫婦』でも好演が期待されています。おおらかな雰囲気に時折ユーモアを含みながら語られる作品や出演者への思いなど、興味深いお話をたくさんお聞きしました!
1971 年 2 月 1 日生まれ、 福島県出身。1994年より大人計画に参加。ドラマ『あまちゃん』のコミカルな熱血教師「磯野心平」役、『あなたの番です』の人情派刑事「水城」役などあらゆる個性を演じ分ける実力派俳優。22年TBS「アトムの童」、23年NHK連続テレビ小説「らんまん」、BSP「犬神家の一族」、24年NTV「厨房のありす」「街並み照らすヤツら」、現在NHK「東京サラダボウル」に出演中。パンクコントバンド「グループ魂」では永遠の46歳「港カヲル」の名でMCを担当。 とある夫婦の約 10 年間の軌跡を描く。 共演が長澤さん・未來くんと聞いて、これはもうやるしかない!やらなきゃ損!と思い、二つ返事でOKしました。それに演出の蓬󠄀莱竜太さんとご一緒するのも初めてで、いったいどんな演出をされるのか全く想像ができないので、今からとてもワクワクしています。 長澤さんとは舞台『フリムンシスターズ』や、映像作品でも何度かご一緒していて、本当に弱音を吐かない人だなぁといつも感心させられます。芯が強くて、カッコイイんですよ。ネガティブなことを一切言わない。そういう人って割といないような気がしますし、僕も見習わないとって思います。それに気遣いも素晴らしくて。『フリムンシスターズ』のときに、僕がヒールを履く役だったのでふくらはぎがパンパンになっちゃいまして、そしたら長澤さんがふくらはぎを空気で加圧するグッズを貸してくれたんです。それにすごく助けられて、僕がずっと使うもんだから長澤さんも最後は「あげるよ」って(笑)。嬉しかったなぁ。 芝居は「コミュニケーション」だと思っているので、あまり作りすぎないように意識しています。セリフを覚えた上で、こういう風に言ったら面白いかなとイメージを膨らましつつも、やっぱり人と対峙したときに出てくるものが面白いと思っていて。 夫婦と聞くと、僕は両親を思い浮かべます。一家の大黒柱の父親を母親がよく立てていたのが印象的で、子どものときから父親ってすごくて、大したものなんだよって教えてもらっていました。そうやって育ってきたけど、今の時代は夫婦の在り方もだいぶ変わってきたように思えます。『おどる夫婦』は現代社会の生きづらさに立ち向かっていく夫婦と、二人に関わる人々の物語なので、結婚に対する希望というよりは現実にどう立ち向かうか、どんな答えを出すかといった点が見どころの一つだと思います。台本がとても面白いので、ぜひみなさんにも劇場で体感してもらえればなと思います。 僕の見た目がどう捉えられるかは分かりませんが、とにかく「気をつけていないわけでは無い」と言いたいです(笑)。健康に関しては、体重が一番の問題ですね。100キロの壁というのがあって、体重が100キロを超えちゃうと100キロ以下に戻すことが難しくなる。体重が重すぎると膝とか腰にも影響があるので、どうにか管理しなくてはと思う日々です。そこで最近は「ヨガ」を取り入れたり、プールに行って水中ウォーキングをやったりしています。ヨガは先生が面白いのと、柔軟性ってやっぱり大事だなって気づかされたので、楽しく続けています。いろいろ調べるのは好きなので、これからも自分にあった体重管理や健康法を試していきたいです!
【東京公演】2025年4月10日(木)~5月4日(日・祝) THEATER MILANO-Za(東急歌舞伎町タワー6階) 【大阪公演】2025年5月10日(土)~19日(月)森ノ宮ピロティホール 【新潟公演】2025年5月24日(土)・25日(日) りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館・劇場 【長野公演】2025年5月31日(土)・6月1日(日) サントミューゼ 大ホール(上田市交流文化芸術センター) 【作・演出】 【出演】 【企画・製作】~皆川猿時さんプロフィール~
Bunkamura Production 2025『おどる夫婦』~作品概要~
現代社会では非常に生きづらい性質を持っている夫婦。
故に二人は何となく協力するようにつがいになり、粛々と生活することを好んだ。
口にしたことはないが、自分たちのことを理解できるのは自分たちだけで、 互いに相手を理解していると思っていた。
しかし、世界は向こうから入り込んでくる。
共に生活する中で、やがてほころびが生まれたり、ズレが生まれてくる。
不器用な二人は、問題を上手く回避したり、解決するのが苦手であった。
ただ、世界に対してこの言いようのない焦燥感を理解できるのは、伴侶だけであると互いに信じている。信じようとしている。
二人にはわからない。自分たちは何で繋がっているのか。信頼とか絆とかよくわからない。愛がよくわからない。
そんな不器用な夫婦の 10 年の記録。
長澤まさみさん、森山未來さんのタッグが14年ぶりに復活ということで注目を集めている『おどる夫婦』。皆川さんにオファーが来た際はどんなお気持ちでしたか。
長澤さん、森山さんとは過去にも共演されていますが、お二人に対しての印象はいかがですか。
未來くんとは本当に久しぶりで、彼の身体能力にはいつも驚かされます。僕があんな風に動いたらケガしちゃう(笑)。とても動物的な感じのする役者さんで、自分には無いものを持っていて刺激的な存在です。お二人と共演するのが本当に楽しみです!
個性的な役柄を演じることが多い皆川さんですが、役作りはどのように?
あとは僕の場合、髪型にはこだわっています。舞台・映像問わず髪型から役に入ることが多いです。例えばドラマの役でリーゼントがやりたいと言って実際にしてもらって、リーゼント役での撮影が残っているのに別の作品でパンチパーマをかけたら、監督に「繋がらないじゃないか!」ってすごく怒られました(苦笑)。僕の中では髪型ってすごく大事なんですよねぇ。
もみあげは皆川さんのトレードマークですね! 本作のタイトルにもあるように「夫婦」が大きなテーマとなっていますが、皆川さんにとって夫婦とは?
豪華な出演者の方々、物語の奥深さ、どれをとっても面白くなりそうですね。3月以降はいよいよ稽古が始まるとのことで、体調や健康管理で気をつけていることはありますか。
ありがとうございました!
蓬󠄀莱竜太
長澤まさみ 森山未來 松島聡 皆川猿時 小野花梨 伊藤蘭 ほか
Bunkamura