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俳優 室井滋さんインタビュー(2025年5月25日掲載)

映画、テレビ、CM。どんな場所でも独自の存在感を放っている俳優の室井滋さん。今回出演する映画『ぶぶ漬けどうどす』では京都で数百年続く老舗の女将を好演。プライベートでも京都が大好きなこともあり、劇中で登場する老舗扇子店はもともと行きつけのお店だったとか⁉ 作品の魅力はもちろんのこと、室井さん独自の「健康ルール」についてもお伺いしました。

スヘアメイク/鈴木将夫(MARVEE) スタイリング/斉藤房江(円居) 撮影/塩川雄也
スタイリング:斉藤房江(きもの 円居) 着付け/斉藤房江・長谷川裕子(きもの 円居)
【衣装クレジット】
着物/きもの 円居・髪飾り/petitJumelle

~室井滋さんプロフィール

富山県出身。81年、『風の歌を聴け』でデビュー。『居酒屋ゆうれい』(94)、『のど自慢』(99)、『OUT』(02)、『ヴィヨンの妻~桜桃とタンポポ~』(09)などで多くの映画賞を受賞。主な出演作として『大コメ騒動』(21)、『七人の秘書 THE MOVIE』(22)などがある他、ナレーションを務めたドキュメンタリー映画『ハッピー☆エンド』(25)が全国順次公開中。音楽や執筆も精力的に活動し、近著に絵本「タケシのせかい」、エッセイ「ゆうべのヒミツ」、他著書も多数。また、23年より高志の国文学館の館長を務めている。

映画、テレビ、CM。どんな場所でも独自の存在感を放っている俳優の室井滋さん。今回出演する映画『ぶぶ漬けどうどす』では京都で数百年続く老舗の女将を好演。プライベートでも京都が大好きなこともあり、劇中で登場する老舗扇子店はもともと行きつけのお店だったとか⁉ 作品の魅力はもちろんのこと、室井さん独自の「健康ルール」についてもお伺いしました。

映画『ぶぶ漬けどうどす』~あらすじ~

京都の老舗扇子店の長男と結婚し、東京からやってきたフリーライターのまどかは、数百年の歴史を誇る老舗の暮らしぶりをコミックエッセイにしようと、義実家や街の女将さんたちの取材を始める。ところが、「本音と建前」の文化を甘く見ていたせいで、気づけば女将さんたちの怒りを買ってしまう。猛省したまどかは、京都の正しき伝道師になるべく努力するが、事態は街中を巻き込んで思わぬ方向に――。

「京都」という町の奥深さが、実力派俳優陣によって丁寧に描かれた本作品。ご出演のお話がきた際の室井さんのお気持ちとは?

 やっぱり女性として京都へ憧れを抱いていますから、率直にとても嬉しかったです。大好きな京都にしばらく滞在できる喜び、また『ぶぶ漬けどうどす』のテーマとなっている「京都人の本音と建前」は、台本をいただいた時点でとても興味深くて。嫁姑の関係性とか世間に対しての本音と建前は、日本中のどこにでもあるかと思いますが、あえて「京都」と限定している点が私の興味をかき立てました。

劇中の主人公は、京都に新しく住み始めたことから「よそさん」と呼ばれるそうですね。よそさんと、生粋の京都人が織りなす物語の展開から目が離せませんでした。

 京都に限らず、例えば東京でも生粋の「江戸っ子」とか言われたりしますよね。そうやって自分が生まれ育った地域にずっと暮らし続けて、その地域特有の「肩書き」がある人って、今の時代はだんだん限られてきているのかなと思います。それこそインバウンドの効果もそうだし、生き方・働き方がどんどん多様になっていく世の中で、京都はもちろん、そこで暮らす人々がどのような変化を見せているのか。そのあたりを面白く見ていただけるんじゃないかと思います。私も映画に出演するまでは「京都の変化」について考えたことも無かったので、作品を通して新鮮な目線で京都を楽しめるようになりました。京都の方には真っ先に見てもらいたい映画になりましたし、海外の方にも楽しんでもらえたらと思います。

劇中に登場する老舗扇子店は、実際に室井さんが20年来通われている場所だとお聞きしました!

 そうなんです。びっくりするような、不思議なご縁を感じています。かれこれ20年以上、お中元の時期に扇子を大量に購入させていただいていて…、お中元以外にも見学に伺ったり、オリジナルの扇子をお願いするもんですから、相当めずらしい客だと思います(笑)。

プライベートでも京都をよく訪れてらっしゃるんですね。扇子はもちろん、全編お着物を身に着けられたということで、撮影を振り返ってみていかがでしょう?

 着物は着慣れているように見えるよう、意識しました。設定として、長いこと着物で生活をしている訳ですから、丁寧に着ているというよりかは普段着としての立ち居振る舞い、機敏かつ、ときには大胆に動いたり、走ったりしなきゃと思っていました。

俳優業に加え執筆など、多岐にわたる活動をされている室井さんですが、健康に対して意識されていることとは。

 昔から体をよく動かすタイプだったので、今となっても意識的にトレーニング! とかは特にしていません。生まれは富山で海の近くなので、テトラポットの上で走りまくって遊んだりしていました。おかげさまで今も体幹には自信があります(笑)。中高は部活動、大学では舞台のために毎日腹筋200回と数々の肉体訓練をしていて、その体力貯金がまだある感じ。歳を重ねた今でも自分の状態を確かめるために「ポストを見つけたらダッシュ!」など、マイルールを作って日常的に体を動かすことを意識しています。

素晴らしいです! ほかにも、「室井さんルール」があれば知りたいです。

 仕事以外のときは、乗り物はすべて自転車です。3台の自転車を持っていて、電動・スポーツタイプ・ママチャリをそのときの自分の状態によって使い分けています。雨の日も雨具をつけて自転車に乗るもんだから、カッパのストックも多くあります(笑)。
あとは相撲が好きなので、好きな力士さんがテレビに出ると一緒に四股を踏んでいます。ずっと前に女の人は四股を踏むと良いって教えてもらってから、必ず踏むようになっちゃいました。四股も体幹が無いと踏めないので、足腰は本当に大切だなって実感します。
 いろいろやっていますけど、そのときの体調とか仕事の忙しさで三日坊主になることはもちろんあります。無理やり続けるよりは、思い出したときにやろう! でも十分だと私は思います。皆いろんな悩みもあれば、人生山あり谷ありじゃないですか。そんなときに、運動や自分の好きなことでちょっとでも気分転換できれば良いなと思います。そうして悩みから遠ざかったとき、新たな挑戦を始めて人生が豊かになれたらいい。どんどんいろんな「マイルール」を作りたいですね。

ありがとうございました!

2025年6月6日(金)より全国公開

【出演】
深川麻衣
小野寺ずる 片岡礼子 大友律 / 若葉竜也
松尾貴史 豊原功補
室井滋

【監督】
冨永昌敬

【企画・脚本】
アサダアツシ

【配給】
東京テアトル

©2025「ぶぶ漬けどうどす」製作委員会

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