時代劇スターとして不動の地位を築いている松平健さん。映画「武蔵―むさし―」では佐々木小次郎を演じられています。若武者のイメージのある佐々木小次郎を65歳の松平さんがなぜ演じているのか。映画の見どころとご自身の健康について話を聞きました。
撮影/安友康博
正直、最初にお話をいただいた時は驚きました。佐々木小次郎というと紅顔の美少年のイメージでしたから。しかし今回の映画は史実に基づいており、本来の小次郎はこのくらいの年齢だということでしたので、快諾させていただきました。映画の中では「なぜ武蔵と闘わなければならなかったのか」「戦いにのぞむ小次郎の思いと葛藤」が深く描かれているので、今までの小次郎像が覆るけれども、誰もが納得できるものに仕上がっていると思います。
佐々木小次郎と言えば「物干し竿」と呼ばれる長刀を使うことで有名ですが、出演が決まるとすぐにその刀が送られてきました。本物と同じように作られているのでとても重量感があり、これを使いこなして「燕返し」が自然にできるようになるにはとても苦労しました。
寒い中の撮影でしたが、私は京都の寒さに鍛えられているのでこのくらい問題ありませんでした(笑)。寒い中の撮影は画が引き締まったものになるので、時代劇として最適な時期。とてもいい映画に仕上がったと思います。
武蔵に関しては従来の作品でも丁寧に描かれてきましたが、小次郎に関してはその心情などあまり描かれてきませんでした。今作では戦いに臨むまでの過程が丁寧に描かれており、今までの武蔵像も大きく覆るものになっています。「もう宮本武蔵は知っている」という方にこそ、ぜひ見ていただきたいですね。
健康の基本は睡眠だと思っています。最低でも7時間は眠るようにしています。仕事柄、不規則な生活になる時がありますが、それでも調整して睡眠時間を確保するように心がけています。あとは、やっぱり食事ですね。最近ではテレビ番組などでこれを食べるといいという食材がたくさん紹介されています。そういった番組を見ながらいろいろ試して、自分の生活の中に取り入れています。
キノコですね。なかでもエノキダケはビタミンが多く、食物繊維も豊富なためよく摂っています。味噌汁やお鍋などいろんな料理に合うので、とても使いやすいのでおススメです。りんご酢も味噌汁の中に入れてよく摂っています。そもそもお味噌が発酵食品で身体にいいので、味噌汁にいろんなものを入れて飲むといいですね。最近、中性脂肪が高くなってきたので、肉などを控えるようにもなりました。
過去にレシピ本も出していますが、料理をすることもとても好きで、時間があれば体にいい食材を使ったおいしい料理を自分で作るようにしています。
「暴れん坊将軍」のイメージがあるためか「乗馬をしている」と思われがちですが、実は乗馬は撮影の時だけです。健康にいいと聞いていますが、普段は馬に乗ることはありません(笑)。代わりに、できるだけ歩くように心がけています。時間がある時に近所を早足で歩いていますし、撮影の時も空き時間に歩くようにしています。1日1万歩を歩くのも苦ではありません。特に何かを考えることなく黙々と歩くことでリラックスもできますので、私に一番合っている運動です。
楽しく歌って、踊って健康になろうという曲です。お風呂場でも陽気に歌えるような曲調ですし、踊りもそんなに激しくないので、お子様からおじいちゃんおばあちゃんまでみんなで楽しめるものになっています。楽しく歌ったり踊ったりすることで認知症予防にもつながるとお医者さまにも聞いたので、ぜひとも一緒に歌ってほしいですね。
仕事で言いますとホームドラマをやりたいですね。これまでいろんな映画やドラマに出演してきましたが、ホームドラマにはほとんど縁がありませんでした。一昨年から『PTAグランパ』という作品でホームドラマに出演しましたが、とても楽しく新しい発見もたくさんありました。これからもぜひチャレンジしてみたいですね。
プライベートでは温泉に行きたいです。家族と一緒に温泉に行くことでリラックスと家族サービスが兼ねられるので、今一番行きたいところです。
この齢になるとストレスが最大の敵だと思います。とはいってもなかなかストレスがない生活をすることはできません。だからストレスを感じても吹き飛ばせるように、歌うことが一番いいのではないかと思います。ご自身の好きな曲でもいいですし、特に歌いたい曲がないということであれば私の舞台に来ていただければ、歌も踊りもいっぱいなのでストレスも吹き飛ぶと思います(笑)
2019年5月25日(土)ロードショー
三上康雄 脚本・監督作品
出演:細田 善彦 松平 健 目黒 祐樹 水野 真紀 若林 豪 中原 丈雄 清水 綋治 原田 龍二 遠藤 久美子 武智 健二 半田 健人 木之元 亮
公式サイトhttps://www.musashi-movie.jp
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