佐賀県出身。1998年から松尾スズキが主宰する劇団「大人計画」に所属し、多数の舞台作品に出演。同劇団の宮藤官九郎が脚本や監督を務めた映画「ピンポン」(02)や「真夜中の弥次さん喜多さん」(05)、TVドラマ「タイガー&ドラゴン」(05)をはじめ、中島哲也監督の「嫌われ松子の一生」や石田衣良原作の映画「アキハバラ@DEEP」(ともに06)、などに出演。CMでも活躍する。08年公開の「全然大丈夫」で商業映画初主演を果たし、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)に出演し知名度を上げた。近年の出演作に、映画「首」(2023)、「Cloud クラウド」(24)、TVドラマ「100万回 言えばよかった」(23)、「最高の教師 1年後、私は生徒に■された」(23)、「ダブルチート 偽りの警官」(24)などがある。 19世紀末のロシア。桜の木々に囲まれた、もはや没落している貴族の屋敷に、長く外国に滞在していた女主人ラネーフスカヤ夫人(天海祐希)が、迎えに行った娘のアーニャ(大原櫻子)と家庭教師シャルロッタ(緒川たまき)と共に数年ぶりに戻ってきた。兄のガーエフ(山崎一)、留守中の屋敷を切り盛りしていた養女のワーリャ(峯村リエ)や老僕フィールス(浅野和之)は再会を喜ぶが、実は屋敷の財政は火の車…。 チェーホフの戯曲を演じるのも、KERAさん(ケラリーノ・サンドロヴィッチ)が演出する作品に出るのも初めてなので、「どうなるんだろう」という恐さとワクワク感がありました。今年の夏に久しぶりに松尾(スズキ)さんの舞台に出演した際に、『桜の園』に出るならこれを読んでおくと良いとおすすめされたのが、宇野重吉さんが書かれた「チェーホフの『桜の園』について」という本でした。それも一応読んでイメージを膨らましている段階です。まだ稽古が始まったばかり。理解できてない所も多々ありますが、稽古期間中に徐々に創り上げていけたらと思います。 『三人姉妹』は観ました。でもかなり前(2015年に上演)だったこともあり、記憶をたどってみてもなかなか思い出せなくて(苦笑)。でも去年、PARCO劇場で上演していた『桜の園』を観に行ったんです。そこで今回僕が演じるロパーヒンを演じていたのが八嶋智人さんでして。終演後に一緒にお酒を飲んでいたときに、「難しい役でしたね」なんて話していたら今回僕が演じることになり…。言ったことがブーメランみたいに返ってきてしまった、、、という実感です。 天海(祐希)さんはドラマでご一緒したことがあって、峯村リエさん、緒川たまきさんも舞台で共演したりなど、ほとんどの方に面識はありますね。先日の本読みの際に浅野和之さんからイントネーションのアドバイスを受けまして、ありがたいと思いました。僕よりも長く生きてらっしゃる人生の先輩なので、引き出しも豊富ですし、説得力があります。浅野さん含め経験豊富な皆さんとご一緒できることが楽しみです。 舞台は稽古がひと月ちょっととそれから本番が今回は約2か月と長丁場になるので、自分以外の共演者の芝居がどのように変わっていくのかを見るのが好きなんですよ。お客さんに作品を届ける「本番」のために、僕らは稽古を重ねていくわけですが、その過程を間近で感じられるのって本当に贅沢なことだと思います。共演者の変化とあわせて作り上げていく楽しみが舞台にはあると感じています。 食事はなるべくしっかりとっています。特に稽古前はご飯とか麺類など、腹持ちの良いものを意識して食べています。自分でも料理はしますが、凝ったものは作らないですね。サッとできてパッと食べられるものが好きです(笑)。 歳を重ねるにつれ、ストレッチの重要性には気づくようになりました。最低限ケガをしないようにやっています。ほかにも、人からおススメされたら健康診断や人間ドックは進んで行くつもりでいます。行くまでは腰が重いですが…(笑) 逆に何も無いところが良いと思います。ビルディングが少なく高い建物が無いので地平線が見えたりと、自然ですかね。食べ物は呼子の朝市とかで烏賊の活き造りなんていかがでしょう。
【東京公演】2024年12月8日(日)~12月27日(金)世田谷パブリックシアター 【大阪公演】2025年1月6日(月)~1月13日(月・祝)SkyシアターMBS 【作】 【上演台本・演出】 【出演】 【お問合せ】
撮影/梁瀬玉実~荒川良々さんプロフィール~
舞台「桜の園」~あらすじ~
この家の元農奴の息子で、今は商人として頭角を現しているロパーヒン(荒川良々)は、かつての主家を救おうと救済策を提案するが、ラネーフスカヤ夫人やガーエフは現実に向き合えず、浪費を繰り返す。一方、夫人の亡き息子の家庭教師だった大学生トロフィーモフ(井上芳雄)は、来るべき時代の理想像を、アーニャに熱く語っている。
様々な人間ドラマが繰り広げられる中、ついに抵当に入れられていた領地が、競売にかけられる日がやってきた。
果たして、「桜の園」と呼ばれる屋敷の運命は…?現代演劇の礎とも呼ばれるチェーホフが遺した最後の戯曲として名高い『桜の園』。物語のカギを握る「ロパーヒン」役としてオファーを受けた際はどのようなお気持ちでしたか?
ケラリーノ・サンドロヴィッチさんが演出を手掛けるチェーホフ戯曲は今回で4回目を迎え、いよいよ最後の公演です。これまで上演された作品はご覧になりましたか。
荒川さんをはじめ、今作に出演される方々はとても豪華ですね。共演を楽しみにされている方はいますか?
舞台だけではなく、ドラマや映画など、多方面において存在感が増している荒川さんですが、演じる上で気をつけていることとは。
長丁場の稽古と上演期間を乗り切るために、健康面で何か気をつけていることはありますか?
運動は散歩とか、稽古場が近いときは自転車で行っています。散歩の頻度とかも特に決めてなくて、フラッと外に出て通ったことの無い道を歩いたり、自由気ままにやっています。荒川さんからにじみ出る、おおらかな雰囲気にピッタリのご返答で素敵です。体のケア方法はいかがでしょう。
最後に、佐賀県ご出身の荒川さんおすすめの「佐賀スポット」があれば教えてください!
ありがとうございました!
【福岡公演】2025年1月18日(土)~1月26日(日)キャナルシティ劇場
アントン・チェーホフ
ケラリーノ・サンドロヴィッチ
天海祐希 井上芳雄 大原櫻子 緒川たまき
荒川良々 池谷のぶえ 峯村リエ 鈴木浩介
山中崇 藤田秀世 山崎一 浅野和之 ほか
シス・カンパニー www.siscompany.com/sissakura2024/