デビュー当初から、女優業の第一線で活躍し続けている石原さとみさん。4月放送開始の『アンサング・シンデレラ』では、主演としてキャリア8年目の病院薬剤師・葵みどりを演じます。放送に向けての意気込みと、独自の健康法についてお話を伺いました。
スタイリング/外山由香里 メイク/猪股真衣子(TRON) 撮影/牧野健人
薬剤師さんって、具体的な仕事内容がなかなか見えづらい職業だと思うんです。私も病院に行ったときは必ずお世話になっているはずなのに、どんなことをしているのか知りませんでした。だから、今回原作を読んで薬剤師さんの仕事を知ったときは、想像を超える過酷さにビックリ。同時に、「このドラマを絶対にやりたい!」と思ったんです。
一般的にあまり認知されていない裏方の仕事だからこそ、世の中に広める価値がある。今回のドラマをきっかけに、薬剤師さんに対するリスペクトや感謝の質が大きく変わると信じています。
キャリア8年目の薬剤師で、とにかく仕事に対して真っ直ぐな性格です。“薬オタク”な面もあり、実際に薬を摂取する患者さんのために味を確かめたり、匂いを嗅いだり…。また、患者さんが薬を飲んでから、その後の体調の変化をじっくり観察するなど、寄り添いの姿勢を何よりも大事にしています。
患者さんと真摯に向き合う彼女の姿を見て、「薬剤師さんって頼れる存在なんだな」と思う方が増えたら嬉しいです。
知識欲が旺盛な感じは、自分と似ているかもしれません。私は、「調べること」は演技の仕事においてもすごく大事だと思っていて。単に原作や脚本から得た情報だけを頼りに演じるよりも、実際のプロの方々から直接聞いたことを取り入れたほうが、表現の幅や深さがグッと増すと思うんです。
今回みどりを演じる上でも、その意識は常に持ち続けているかな。
ドラマチックではあっても、“夢物語”にはしたくない。現場のリアルをしっかり伝えながら、観る方に考えるきっかけを作ることができたらと思っています。
撮影するにあたって、実際の薬剤師さんからも医療現場の実情など色々なお話を聞きました。現実的な部分を嘘偽りなく映し出すことで、世の中に問題提起できるようなドラマを作り上げられたら良いですね。
ここ一年くらいで、撮影現場に炊飯器を持ち込むようになりました。日によってお米の種類を変えたり、お豆を加えて炊いたりしています。あと、最近ハマっているのは土鍋です。早く炊ける上に美味しいんですよ。しかも、土鍋で作ったものは一度冷凍しても味が落ちないのでオススメです。
以前、1ヶ月間ほど体調を崩した時期があったんです。5つも病院を回ったのに、なかなか治らなくて…。結局、具体的な解決策も見つからなかったので、自分なりに食生活を見直したり生活リズムを変えてみたんです。そしたら、1週間で治っちゃって(笑)。
それを機に、自分の身体が何を欲しているかをよく考えるようになりました。人に言われたからどうこうするのではなく、自分の身体の声に耳を傾けること。そういった努力や意識が大切だと気づき、自然と口にするものも変わりました。
長崎は私にとって、「人生の目的」を見出せた場所です。
数年前、ドキュメンタリー番組でアフリカを訪れたとき、現地で何もできない自分に無力感を感じたことがありました。でも、そのあとプライベートで長崎を訪問したら、以前から親交のあった原爆被害者の方が私の顔を見てすごく喜んでくださって。
そんな彼女の笑顔を見て、「自分は微力かも知れないけど、無力じゃない」と思うことができたんです。微かな力でも、自分が出来ることに全力を注いで、誰かを励ますことができる存在でいようと。
そう自分を勇気づけてくれた長崎の地なので、聖火リレーのアンバサダーとして走れることをとても嬉しく思います。
2020年は、「今までの人生で一番多くの人と出逢い、たくさんの人の心に触れた」と言える年にしたいです。聖火リレーにしても、“人を知った上で思いを伝えていくこと”が私の役目なので、その目標に向かって前進できる一年にしたいと思います。
初回15分拡大 22:00~23:09
出演:石原さとみ 西野七瀬 清原翔 桜井ユキ 井之脇海
・真矢ミキ ・田中圭
原作:『アンサング・シンデレラ 病院薬剤師 葵みどり』
荒井ママレ/医療原案:富野浩充
制作・著作:フジテレビ
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