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女優・タレント 久本雅美さんインタビュー(2022年2月25日掲載)

多くのテレビ番組でお茶の間を賑わせるとともに、女優としてドラマや舞台でも精力的に活動する久本雅美さん。今回のインタビューでは、3月16日(水)から上演の舞台『毒薬と老嬢』にかける意気込みと、ご自身の健康についてお話を伺いました。


久本雅美さんプロフィール

大阪府出身。昭和59年、同じ劇団のメンバーだった柴田理恵や佐藤正宏、放送作家の喰始たちとWAHAHA本舗を結成。翌年テレビ『今夜は最高!』へ出演して以来、バラエティ、テレビドラマ、映画など多方面へ活躍の場を広げる。現在、『秘密のケンミンSHOW 極』『ヒルナンデス!』などのテレビ番組でレギュラー出演中。松竹新喜劇の舞台には16年『爆笑七夕公演』で初参加後、度々出演を重ね、今やお馴染みの顔となっている。昨年11月、『みんな、本当はおひとりさま』(幻冬舎刊)を出版し話題となった。

 多くのテレビ番組でお茶の間を賑わせるとともに、女優としてドラマや舞台でも精力的に活動する久本雅美さん。今回のインタビューでは、3月16日(水)から上演の舞台『毒薬と老嬢』にかける意気込みと、ご自身の健康についてお話を伺いました。

舞台『毒薬と老嬢』~あらすじ~

 第二次世界大戦の火蓋が切って落とされた頃。ニューヨーク・ブルックリンの閑静な住宅街に住んでいるアビー(久本雅美)とマーサ(藤原紀香)のかわいらしい老姉妹。二人は、自分を本物の大統領と信じている、ちょっと頭のおかしい甥のテディと暮らしている。二人は町で評判の慈善家でもあり、屋敷の前に「部屋を貸します」と書いた貼紙を出し、訪ねてくる身寄りの無いお年寄りに施しをしていると噂されている。
お年寄りへのおもてなしは手作りの〝おいしいぼけ酒〟。テディの弟で新聞記者のモーティマーも、この叔母たちが大好き。しかし、応接間のチェストの中で、彼は見てはならない二人の秘密を見てしまう……。果たして、この老姉妹の秘密とは———!?

1941年にブロードウェイで初演されて以来、世界各地で上演が重ねられてきた『毒薬と老嬢』。高齢化社会への風刺を含んだブラック・コメディの傑作が、今回は錦織一清さん演出のもと、台詞を関西弁に変えて上演されます。まずは作品の見どころを教えてください。

 『毒薬と老嬢』は私の大好きな舞台で、誕生から80年以上経つ今も、世の中に生きるメッセージを含んでいる作品です。登場人物が皆とにかく変わり者で、そのキャラクターと関西弁、そして錦織一清さんのエンターテインメント性あふれる演出がどんな化学反応を起こすのか、私自身とてもワクワクしています。世間とズレた倫理観を持つ老姉妹を、藤原紀香ちゃんと面白おかしく見せられたらいいですね。

藤原紀香さんとは、演劇では初共演だそうですね。

 そうなんです。紀香ちゃんも私も関西出身なので、生まれ育った地域の雰囲気や考え方など理解し合えることはたくさんあるはず。稽古を重ねながらお互いの意見を密に交わしていけたら、距離もグッと縮まるんじゃないかな。関西弁ネイティブの二人だからこその「味」を出していきたいですね。一つ心配なのは、劇中で「どっちが藤原紀香か分からなくなる」ことかしら(笑)。

公演に向けての思い、意気込みをお聞かせください。

 映画もドラマもそうですけど、舞台では特に「皆で一つの作品を作り上げていく」という意識が大切です。誰か一人が独走するのではなくて、一人ひとりの良いところが生かされてなんぼ。この『毒薬と老嬢』は登場人物それぞれが自分のドラマを持っているので、とてもバランスが良いし、舞台映えする作品だと思います。しっかりコミュニケーションを取り合いながら、全員が輝ける舞台を作り上げたいです。

今作のタイトルにある「老嬢」とは裏腹に、久本さんは若々しく肌もお綺麗ですが、普段から健康には気遣っていらっしゃるのでしょうか?

 私、肌と戸籍はきれいで有名ですから(笑)。でも、やっぱり年齢とともに健康に気遣うことは増えますね。特に60代からは自分でもガタがきているのが分かるし、階段を下りる時とか「絶対に骨折しない!」って気合入って、足元をガン見しちゃう (笑)。だから最近は、ケガしない身体を作るためにトレーニングを始めたり、整体に通ったりしています。年を重ねることで磨かれる人間的な成長はあれど、肉体は老いていく一方だから。精神面と肉体面の両方を磨いていかないといけないですね。
普段の生活では、なるべく常温の飲み物か、白湯を飲むようにしています。お風呂は毎日首までちゃんと浸かって、寝る前と朝は軽くストレッチをする。やっぱり努力しないと、健康も。

昨年末、久本さんはエッセイ『みんな、本当はおひとりさま』(幻冬舎刊)を上梓し、話題になりました。出版に至った経緯を教えてください。

 出版のオファーをいただいたときは、少し悩みました。63歳という中途半端な年齢で、私の思いや経験が誰かの役に立つのかなって。でも70、80歳になろうが、たぶん人間として未完成なままだと思ったんですよね。それなら、たかが63年だけれども、これまで独り身で生きてきた自分なりに届けられるメッセージを届けよう、と。
そうして自分自身の人生を振り返るうちに、「あぁ、みんな本当はおひとりさまなんだ」って気づいたんです。既婚であろうが未婚であろうが、子どもが居ようが居まいが、どんな立場の人でもみんな独りで戦っている。自分で人生を切り拓いているんですよね。だからきっと、私の思いや経験も誰かの元気の後押しになる。そう思って本を出すことに決めました。
既婚未婚問わずに「共鳴できた」とか「よく言ってくれた!」というお声をくださる方が多かったので、本当に出して良かったなと思います。

2022年の目標はありますか?

 時代が激しく移り変わる中で、年齢的にも仕事的にも、私自身がどう生きていくかは考えなきゃいけないと思います。例えばテレビ番組にしても、私なりに築いてきた昭和の“テンポ”や“面白さ”が、今は少しずつ変わってきてる。もちろん、その振り幅に対応することは大事だけど、「自分が面白いと思うことをちゃんと表現できる場」は、やっぱり舞台だと思うんです。そういう意味でも、最近改めて舞台の面白さを感じています。
これからは自分の代表作というか、ライフワークになるような舞台作品に出逢っていきたいですね。

最後に、読者の方にメッセージをお願いします。

 今は「人生100年時代」と言われていますから。私よりご年配の方でも、趣味を通じて自分を磨かれたり、人のために社会のために、地域に貢献されている方々はたくさんいらっしゃると思います。そういう姿は私たちの道しるべであり、希望そのものです。自分らしく輝いて生き生きと暮らす諸先輩方の背中を、私も追っていきます。

3月16日(水)~20日(日) 新橋演舞場
4月16日(土)~24日(日) 大阪松竹座
※名古屋、久留米、札幌公演もあり

【作】ジョセフ・ケッセルリング
【訳】黒田絵美子 【演出】錦織一清
【キャスト】久本雅美 藤原紀香 渋谷天笑 納谷健(劇団Patch) 惣田紗莉渚 室たつき ほか

チケットに関するお問い合わせ先:チケットホン松竹 0570-000-489(10:00~17:00)
【お問い合わせ】チケットスペース 03-3234-9999(平日10:00~13:00)
松竹ホームページ:https://www.shochiku.co.jp/