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女優 高橋惠子さんインタビュー(2021年11月25日掲載)

15歳で女優デビュー、約半世紀ものキャリアを積み、コロナ禍をきっかけにより一層俳優業への意欲が湧いたと語る高橋惠子さん。今回のインタビューでは、12月に出演する舞台「舟木一夫特別公演『壬生義士伝』」への意気込みと、ご自身の健康についてお話を伺いました。


撮影/梁瀬玉実

高橋惠子さんプロフィール

1955年、北海道生まれ。15歳のときに映画『高校生ブルース』でデビュー。その後、70年代から80年代にかけて『神田川』『青春の門』『ラブレター』など数多くの映画に出演し、女優としての地位を確立する。舞台では『雁の寺』『藪の中』で第10回読売演劇大賞の優秀女優賞を受賞。テレビドラマ、映画、CMと幅広く活躍している。

 15歳で女優デビュー、約半世紀ものキャリアを積み、コロナ禍をきっかけにより一層俳優業への意欲が湧いたと語る高橋惠子さん。今回のインタビューでは、12月に出演する舞台「舟木一夫特別公演『壬生義士伝』」への意気込みと、ご自身の健康についてお話を伺いました。

舞台『壬生義士伝(みぶぎしでん)』~あらすじ~

 幕末の京都。長引く倒幕勢力との戦いに疲弊し始めた新撰組に、盛岡・南部藩出身の剣士が入隊する。吉村貫一郎と名乗るその男は、剣の腕は恐ろしく立つが、他の隊士たちと違って自身の命と金に異常なまでに執着する。新撰組の義にそぐわない彼の姿勢には、ある理由があった———。

今回ご出演される『壬生義士伝』は、浅田次郎さんの同名小説が原作です。ファンの間でも人気の高い作品ですが、台本をお読みになっての感想は?

 浅田次郎さんの作品は私も好きで、今回お声がけいただけたのはとても嬉しかったです。私が演じるのは吉村貫一郎(演・舟木一夫)の妻・しづで、貧しい生活を強いられながらも夫を愛し、子どもを守り育てる清らかな女性。慎ましやかな感じがとても素敵だと感じました。
 歴史上の人物は大河ドラマなどでも何度か演じてきましたが、本人が当時どのような気持ちを抱いていたのか、強く想いを馳せますね。生半可な気持ちで形だけにこだわる演技はしてはいけない。「その人に向ける想い」をしっかり持つようにしています。

吉村貫一郎を演じる舟木さんとは初のご共演だそうで。

 演劇では初めてですが、私がデビューしたてのころ、一度だけ舟木さんの歌謡ショーに前座として出演させていただいたことがあるんです。もう50年くらい前の話ですね。そのときから現在まで変わらずお元気に活動されているのはとても嬉しいですし、今回の共演でまた新たな学びや刺激を受けられると思うと、楽しみで仕方ないです。年齢を超えてご活躍されている先輩と一緒にお芝居できることをとても幸せに思いますね。

高橋さんは今年10月にミュージカルにも初挑戦するなど、精力的に活動されていました。きっかけは何だったのでしょうか?

 6月に井上ひさしさんの『キネマの天地』という舞台があったのですが、その稽古が始まったくらいのときに「これを最後に女優を辞めよう」と思っていたんです。デビューから50年が経って、コロナで色々と考えることもあって、そういうタイミングかな、と。でも、実際に公演が始まって劇場に足を運んでくださるお客様を見たとき、改めて舞台の素晴らしさを感じて。「自分はまだやり切っていない、続けよう」と思い直したんです。そこで舞い降りてきたのがミュージカルのお話だったので、直感でやるしかないと思い、お引き受けしました。

コロナ禍では、具体的にどのようなことを考えたのでしょうか?

 デビューからずっと周りの人にも作品にも恵まれてきた中で、「女優業以外のことを何も知らない自分」に違和感を覚えたんです。アルバイトもしたことがない、高校も通信教育だったので学生時代と言えるのは実質中学校まで。去年、コロナ禍で多くの出演作が延期になり時間ができたことで、昔やりたいと思っていたことを改めてやってみようと思って。17歳のとき数日間しか通えなかった語学学校に行って、フランス語を学び直したりしました。それが差し迫って必要だったわけではないけれど、「こうでなきゃいけない」という柵(しがらみ)を断ち切って色々なことに挑戦したいと思ったのです。年齢を気にしたり、失敗を恐れたりしなくなったのは、ある意味コロナのおかげかもしれません。

とても実のある時間になったのですね。

 あの世に持って行けるものって、地位とか名誉とか財産じゃない。どれだけの経験をして成長できたか、自分自身の魂を磨くことができたかだと思うんです。忙しさにかまけて、身近なところにある美しいものや価値あるものを見過ごして一生を終えるのは勿体ないじゃないですか。自分がワクワクしたり、体中の細胞が活性化するような世界に飛び込んでみたい。そう考えるようになりましたね。

女優業の傍ら、ご息女の佑奈さんとオーガニックブランドも作られていますね。どのようなコンセプトで展開しているのでしょうか。

 インドや東南アジアで「奇跡の木」と呼ばれているモリンガを使って、健康に良いサプリメントや化粧品を作っています。身体の外側から塗ってキレイにするのではなく、内側から「浄化する」というのがコンセプトですね。現代社会、特に都市部に暮らしている方は色々なストレスを抱えていると思うので、毎日身体に良いものを取り入れてデトックスすることが大切だと思います。

モリンガに着目したきっかけは?

 出逢いは私の娘で、以前チャドクガという蛾に噛まれたことがあったんです。顔がただれてしまって、皮膚科に行ってもなかなか治らなくて。外出もしたくなくなるほど気分が落ち込んでいたのですが、そのときフィリピンの知人が教えてくれたのがモリンガだったのです。それで塗ってみたら見る見るキレイになって、「これはすごい!」と。娘がつらい思いをしていたのを間近で見ていただけに、本当に嬉しかったです。
 そんな実体験があったので、同じ悩みを抱えている人にぜひ伝えたいと思い、娘と一緒に始めました。今はインターネットでの販売と、店頭にも置かせていただいてます。

最後に、高橋さん自身の健康観をもとに、読者にメッセージをお願いします。

 健康でいるためには、気の持ち方がすごく大事だと思います。「病は気から」と言いますから、イヤなことがあってもクヨクヨしない、持ち越さない。何でも完璧になんてこなせませんから。マイナスなことがあっても、プラスに変換する前向きな気持ちでいたいですね。
 気が滅入っていると感じたら、深呼吸をするだけでも変わると思います。呼吸が浅くなると姿勢も悪くなって凝り固まってしまうので。空を見上げて深呼吸をして、「無」になる時間を意識的に作れたら良いと思います。




舟木一夫特別公演


12月3日(金)初日 ~ 21日(火)千穐楽 新橋演舞場
           22日(水)サンクスコンサート

一、『壬生義士伝』
原作:浅田次郎『壬生義士伝』(文春文庫刊)より
脚色:齋藤雅文 演出:金子良次
キャスト:舟木一夫 高橋惠子
     田村亮 山口馬木也 田口守 ほか

二、シアターコンサート(昼・夜別構成)


【お問い合わせ】
チケットホン松竹 
0570-000-489(10:00~17:00)