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女優 麻実れいさんインタビュー(2018年5月25日掲載)

元宝塚歌劇団の雪組男役トップスター、現在は圧倒的なオーラと存在感で観客を魅了する女優、麻実れいさん。
今回は、日比谷・シアタークリエにて7月14日から上演の舞台『大人のけんかが終わるまで』への意気込みと、ご自身の健康法などについて伺いました。


撮影/安友康博

ヘア&メイク/国府田圭

Asami rei
あさみ れい/1950年3月11日生まれ。東京都出身。
1970年、宝塚歌劇団に入団。『ハロー・タカラヅカ』で初舞台を踏む。雪組男役トップスターとして活躍し、1985年に退団。以降は、『ハムレット』『黒蜥蜴』など、多数の舞台に出演。
2001年には初出演映画『十五才‐学校IV‐』にて第24回日本アカデミー賞優秀助演女優賞を受賞、2006年には紫綬褒章も受章している。

元宝塚歌劇団の雪組男役トップスター、現在は圧倒的なオーラと存在感で観客を魅了する女優、麻実れいさん。
今回は、日比谷・シアタークリエにて7月14日から上演の舞台『大人のけんかが終わるまで』への意気込みと、ご自身の健康法などについて伺いました。

トニー賞やローレンス・オリヴィエ賞に輝く、フランスの劇作家ヤスミナ・レザが描いたシニカルな大人のコメディ『大人のけんかが終わるまで』。

ストーリーと役どころを教えてください。

不倫カップルと、ちょっと冷めはじめた夫婦が偶然居合わせたところに、私が演じる老女が参加して、ひっちゃかめっちゃかなことになるコメディ劇です。
内容的に、いろんな意味で若い世代よりも大人が楽しめる喜劇じゃないかな。まれにみる面白い戯曲だと思いますね。
私の役柄は、冷めはじめた夫婦の夫を演じる藤井(隆)さんの母親・イヴォンヌ。ややボケていて、4人の男女にちょっかいを出していきます。

共演者の印象は?

(鈴木)京香さんも(板谷)由夏さんもとても素敵な方。舞台に対して非常に真摯な姿勢をすごく感じます。とにかく華やかなお二人で、私も含めて全員とも背が高いので、3人並ぶと結構な迫力があるんですよね。舞台で役が入ったら、さらに存在感がアップすると思います。
藤井さんとは今回初めてご一緒するのですが、マザーコンプレックスの息子役ですので、いっぱい「ママ、ママ」と言って甘えて欲しいです(笑)。

演出家の上村(聡史)さんとは、これまでも舞台をご一緒されていますね。

昨年、『炎 アンサンディ』という舞台でご一緒させていただいたとき、今回の公演のお話をいただきました。そのときはまだ何も詳しいことが決まっていなかったので、「なあにそれ?」という感じでしたね(笑)。
でも、彼の舞台の立ちあげ方は素晴らしいので、その過程にぜひ自分も参加したいと思って出演を決めました。そのあとに共演者の方々を知って、いまは素敵なメンバーとご一緒できて嬉しく思っています。

今作の劇作家ヤスミナ・レザさんにも以前から興味があったとのこと。

ヤスミナさんの作品の記事を新聞で読んだことがあって、私も機会があったら彼の作品に参加してみたいなと思っていたんです。今回の作品は日本では初上演。私たちが初めて日本のお客さまにいろいろな刺激を与えられるので、すごく嬉しいですし楽しみです。大人だから笑えるチクリとした苦味のあるシニカルなコメディ劇を楽しんでいただきたいなと思っています。

これまではシリアスな役が多かったと思います。

薬物中毒やアルコール中毒、認知症など、結構重たい役を演じることが多いですね。ややボケてはいるものの、今回のようなシンプルな役はあまりないので、最初は少し難しいかなと思っていました。でも、まわりの人からは「あなたはちょいボケしているから、とくに(役を)作らなくていいんじゃない」と言われています(笑)。
作品との出会いは自分で選べませんから、もしかしたらこういう役が二度とこないかもしれないので、楽しまなくちゃと思っています。

ポスター撮りのときに、面白いことがあったそうですが…

これまでのポスター撮りでは、笑みとかなくて重たい表情をすることが多かったんです。それが今回は、女性のカメラマンだったのですが、「笑って~、かわいく~」と言われて。私の人生の中で一度もそんな風に笑ったことがなかったので、どうするのか教えて?と聞いたら、「いや~ん♪う~ん♪とか言って」って。そのとおりにしてみたら、結構きれいに撮れました(笑)。

麻実さんにとって、舞台とは?

舞台に立つことは、生きがいというか生きること。普通の生活の中では味わえない緊張感がありますし、そしてすごく集中力が必要です。
これまで、いただいた役はすべて自分の中で大切に大切に、丁寧に作ってきました。これからもずっと同じ姿勢でいきたいですし、それが役を生きる(演じる)ということだと思っています。舞台は、単にお芝居というだけでなく、客席とのパワーを交換し合うもの。私たちがお客さまにパワーをお届けするのはもちろん、お客さまからもパワーをいただけるので、本当に楽しいですね。
以前にギリシャへ公演に行ったときに聞いた話ですが、昔のギリシャの社会階級では政治家の次が舞台人だったそうです。病を治すほどの感動を与えることができるということで。それを聞いて、私も舞台を観に来ていただいたお客さまにお元気になって帰っていただきたいなと思いました。具合が悪い方は病院やお医者さまが支えてくれますけど、私たちは気持ちの面で支えられたら嬉しいですね。

舞台に立つために、体力づくりも重要だと思います。

朝起きて、必ずストレッチと発声をするようにしています。ウオーキングもしますね。稽古でも公演でも全部の神経を目覚めさせて舞台に立たないと思うように動けないので、気をつけています。最近は、講師の手を借りてきちんとしたトレーニングをはじめようかなとも考えているところです。

健康で気づかっていることは?

 睡眠と栄養が大切だと思っています。疲れきっていたり神経がたかぶって、なかなか寝つきにくいこともありますが、なるべく夜早く寝るようにしています。良質な睡眠がとれるように、枕や毛布などもこだわったりしていますね。雑誌などの投票で1番や2番に選ばれているものを取り寄せてみたり(笑)。睡眠をきちんととっておけば、翌日にしっかりとやる気も出ますしね。
食事は自分が食べたいもの…妙に野菜が食べたいとか思うときは体がその栄養を欲していると思うので、なるべく摂るようにしています。朝食を大事にし、お昼も夜もバランスのよい食事を摂るように心掛けています。
あとは毎年、精密検査を受けるようにもしていますね。

ストレスの発散法は?

少々ボケたところがありますから(笑)ストレスがあまりたまらないですし、散歩だけで充分です。外を歩くとちょっと嫌な気分がしていても直ってしまいます。公園などで子供さんが遊び回っている姿を見ると、元気なパワーもいただける。年齢にそった歩数で充分だと聞いたので、最近は歩数が少なくなりましたけど、気持ちがよいときは長い距離を歩いています。

読者の方にメッセージを。

私は今年68歳になりますが、65歳を過ぎたころから体がガクンと弱くなった感じで、肩がこったり腰が痛くなることが…。やっぱり、体は常々強くしておかないと年齢の流れに沿ってしまうんですよね。だから、ズルズルダラダラしないように気をつけています。とくに私の場合は、さまざまな年齢を舞台上で演じなくてはいけないので、その準備はずっと怠らずにしています。
農作業などで毎日体を動かしている方とかすごくお元気じゃないですか。お若くて羨ましいなと思いますけど、私たちも負けてはいられない。体を動かす何かを自分でみつけることが大切だと思います。

一夜限りの男女のバトル開戦! シニカルな大人のコメディ
大人のけんかが終わるまで


作:ヤスミナ・レザ
翻訳:岩切正一郎
上演台本:岩松 了
演出:上村聡史

出演:鈴木京香 北村有起哉 板谷由夏 藤井隆 麻実れい

【上演日程】
2018年7月14日(土)~29(日)
日比谷 シアタークリエ

チケット予約はこちら 【東宝テレザーブ】
電話マーク 03-3201-7777(9:30~17:30)
料金:9,000円(全席指定・税込)
愛知・静岡・岩手・大阪・広島・福岡・愛媛・兵庫でも順次公演!

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